Unity個人開発やアプリ制作をしていると、「一見問題なさそうなのに、じわじわ不具合が起こる」——いわゆる“地味バグ”に悩まされることが多々あります。
今回は、実際に自分が遭遇した「地味バグ」をきっかけに、どのように“根本原因”を探り当て、対処できたか。その気づきとプロセスをまとめてみます。
1. 気付きにくい“地味バグ”はなぜ怖い?
派手なエラーや即死バグはすぐに気付きますが、
地味バグは「たまにしか起きない」「たまにしか再現しない」「なんとなく不安定」という形で現れます。
例えば——
- 特定のシーンを何度も行き来するとだけスコアがズレる
- あるキャラだけ攻撃が当たらなくなることがある
- Androidだけ、ときどき通知が届かない
など。
こうしたバグは、再現性が低いゆえに「気のせい?」で済まされやすい。
でも、リリース後やチーム開発だと、こうした“地味バグ”が積み重なって致命的なトラブルを引き起こします。
2. 地味バグの“根本原因”の見つけ方
実際の体験談から、「あれ?」と思った瞬間から“本当の原因”にたどり着くまでのプロセスを紹介します。
(1) まずは“再現条件”を徹底的に洗い出す
- 「いつ・どの画面・どの操作で起きるか?」をメモしながら、とにかく試しまくる
- 一度でも発生したタイミングは全て記録(脳内で済ませない)
- “必ず起きるパターン”と“ランダムに見えるパターン”を分けて観察
(2) 「最近変えた部分」や「イレギュラーな使い方」に着目
- コードや設定の最近の変更点を洗い出す
- 普段やらない操作・裏技的な動作を試してみる
- 他のプロジェクトやバージョンとの差分を意識
(3) 「関連しそうなログやエラー」を全部集める
- Consoleの警告、Warningも見逃さない
- ログを一時的に詳細レベルで記録して挙動を追いかける
- Debug.Logに時刻や引数・ステータスも追加して、細かく可視化
(4) 「同じバグを経験していそうな人」を探す
- Qiita、Zenn、StackOverflow、公式Forumで同じ現象のワードを検索
- まったく同じバグでなくても、似たような傾向や対策例から発想を得る
- Unityバージョン依存もよくあるので注意
(5) 仮説を立てて“1つずつ潰す”
- 原因候補をいくつかリスト化→「1つずつ消していく」
- 1ヶ所いじったら必ずビフォー・アフターで挙動を記録
- 原因を特定できたら「なぜそこが盲点になっていたか」を必ず振り返る
3. 気付きを次に活かすための工夫
- 発生したバグとその解決策を必ず記録
- 「他でも起きうるかも?」と思う箇所を見直す
- テストケースやデバッグログを“使い回しできる形”にテンプレ化
- 根本原因にたどり着いた経緯を「個人ブログやZenn記事」にアウトプット(←これが一番の再発防止策!)
まとめ
地味バグほど、発見も対処も難しい。でも、その分だけ「自分だけの“気付き”や“学び”」が詰まっています。
同じように悩んでいる人に向けて——
「なんとなく挙動がおかしい」と思ったら、必ず記録・検証・仮説立てを丁寧に繰り返す。
これを習慣化することで、バグに振り回されず「本質的な開発」に集中できるようになります。
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