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背景
私は大学院を卒業して2年目になります。
当時の記憶が薄れる前に大学院について気になっている方用に記事をまとめていきたいと思います。
(量が膨大になるため、複数記事に分けて投稿していく予定です)
結論から書くと、理系と文系で大学院の価値が異なるため私は以下のように感じています。
(あくまで個人的な意見です)
理系:ちょっとでも興味あるなら行った方が良い
文系:人生かけて研究したいテーマがないなら行かない方が良い
イメージしてもらいやすくするためにまずは私のプロフィールについてざっくり紹介します。
【学部】
某私立大学:偏差値50ない位
学科:情報工学
研究テーマ:AI+ドローン
【院】
某国立大学:偏差値60位
専攻:知能情報
研究テーマ:分散マルチエージェント深層強化学習を用いた都市交通制御
(↑AI使って車両の交通渋滞解消して経済損失なくそうって感じ)
なぜ院進学したかった?
近年、日本もジョブ型にシフトしてきていますがまだまだ学歴が重要視されています。
将来のことを考えるとやはり良い大学に入りたい…それが最初のモチベーションです。
上記したように私は学部と院で異なる大学に所属しています。
正直な話、大学受験では思うような結果が得られず入学した時には結構落胆していました。
そこで考えるのは以下2パターンになると思います。
- 浪人して翌年に再チャレンジ
- 受かっている大学にとりあえず入る
浪人して翌年に再チャレンジ
こちらに関しては早々に見切りを付けました。
以下のようにメリット、デメリットを考えるとデメリットが大きく感じたからです。
◆メリット
・志望大学に受かる可能性がある(もちろん受からない可能性も)
◆デメリット
・追加の金がかかる
・1年という時間を消費してしまう
特にデメリットの後者、この1年というのは新入社員の1年ではなく働き盛りの1年を浪費することを意味します。
金銭的に換算すれば人生で1000万円程の損失だと思っています。果たしてそれだけの価値があるのか?
冒頭に記述した通り、日本はまだ学歴社会です。1000万円で有利な立場になれるのであれば悪くない選択にも感じます。…がそもそも損失を出さずにその立場を得る方法がないか考えました。
その結果、私が思い至ったのは大学院で入りたい大学に入ることです。
受かっている大学にとりあえず入る
そのため受かった大学にとりあえず入り、4年後の大学院入試にかけることにしました。
スケジュールを考えると3年前期までに卒論以外の必要な単位を全て取得し、3年後期から院試に向けて動く必要があります。(基本的に院試は8月にあるため)
単位を落としてしまうと、それだけ院試に掛ける時間が消費されてしまうため1つも単位を落とさないようにしました。
…しかし、1,2年目は割と何とかなりますが3年目になって、そこまで頑張る必要があるのか?とかこのまま卒業してとりあえず就職するか?とか邪念が入ってきます(笑)
恐らく、大学院を考えている人は一度はこんな風にマインドやられるんじゃないでしょうか(笑)
(今では笑いごとですが、当時は結構悩みました)
そんな中で出会ったのがAIと呼ばれる技術です。卒論の研究テーマを何にしようか悩んでいたところAIを用いたテーマが面白そうで魅力的に私の目には映りました。
純粋にもっと勉強してみたいと思えたのはこの時が初めてだと思います。
院で勉強したい
そんな訳で、AIをもっと勉強することが出来る場所はどこなのか調べました。
その結果AI分野の研究は非常に高いスペックが求められることが判明しました。実際にAIについて勉強してみると実感しますが、数学の塊です。
そんな分野を講義として扱ってくれる大学も当然、上位層の大学です。
(学部生時に所属していた大学は情報工学科でしたが、AIに関するまともな講義はありませんでした。ニューラルネットワークについてちょっと触れるくらいです。はっきり言って論外でした。)
AIについて勉強するためには他の大学院に進学するしかないと思い、これが大きなモチベーションとなりました。
どの大学院を目指すのか
ではどこの大学院を目指すのか?
そもそも大学院とは、各々が研究テーマを決め、その分野において学術的な貢献をする機関です。
そのため各研究室(教授)に国からの経費があります。
*大学ではなく研究室によって経費が決定されるため、大学院を決める際に大切なポイントは入りたい研究室を決めてから入りたい大学を決めることです。
入りたい大学を決めてから、その中で研究室を決めるのではありません。
つまり経費を多く持っている研究室=多大な学術的貢献をしている=院生の研究にもお金をかけてもらえる=やりたいことが出来る(教授が変な人でなければ)
と考えました。
そして入りたいと思う研究室を決めます。(ここまでは3年の12月までには決めておきたいところ)
しかしネットではどの研究室がどれくらいの経費を貰っているのか調べることはできません。入ってから噂でこれくらい貰っているらしいということが聞けるくらいです。
ではどうやって調べるのか?
間接的に研究室の持っている経費を調べる方法があります。
それは教授の提出している論文数や質を調べることです。所謂トップカンファレンスに多くの論文を提出しているところは相応の経費を貰っているはずです。
ちなみに私は一番お金を持っている研究室に入りました。国からの経費として毎年億単位で貰っていたみたいです。
大学院に入って感じたこと
環境が全く違って楽しかったです。
大学院では多くの留学生や社会人が所属しています。
特に私が所属していた研究室は留学生が多く、中国・スーダン・ドイツなど日本ではなかなか聞けない話を聞くことが出来てめちゃくちゃ面白かったです。
中国人は日本語が上手ですが、それ以外の国籍の方は日本語があまりできない人も居たので、拙い英語で話してみたりしてました。
お互いに同じ立場なので特に気にすることなく英語を教えてもらいつつ会話できる環境でした。
何より絶対的に自身の知っている世界が広がりました。
研究したいテーマについて研究できるだけでなく、多様的な付き合いができることを考えると大学院に入ることは計り知れない価値があると思います。
ぜひ大学院に行こうか迷っている人は大学院に行ってみてください。
具体的なメリットは”大学院に進学して良かったこと”で紹介しています。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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